米国株式に投資する場合、個別銘柄を購入しても良いのですが、
米国企業の個別企業はあまり業績も分からず、英語もわからないため投資するにはこわいという方もいると思います。
やはり投資するからにはなるべく安定した投資をしたいけど、銘柄を分析するのは大変。。。
そんな時は上場投資信託ETFを利用するのがおすすめです。
米国ではETFも大変人気があり、日本とは違って非常に手数料も安く便利です。
本記事では上場投資信託ETFでも安定した配当を得られるVYMを取り上げます。
- 高配当な米国株式に興味があるが個別銘柄の購入は怖い
- 米国株式への投資はETFを中心に考えている
- VYMは聞いたことがあるが、投資に値するか知りたい
米国高配当株ETF VYM基本情報
ティッカー | VYM |
設定日 | 2006/11/10 |
基準通貨 | USD |
ETF純資産総額 | 260億ドル |
主取引所 | NYSE Arca |
経費率(年率) | 0.060 % |
構成株式銘柄数 | 393 |
銘柄入替頻度 | 1回/年 |
ポイントは非常に安い経費率(0.06%)と十分に分散された構成銘柄(約400銘柄)です。
400銘柄は予想配当利回りが市場平均を上回る株で構成されています。
よってVYMは大型かつ配当利回りの高い株の詰め合わせパックのようなものです。
バンガード社の報告によるとVYMのファンドと他の代表的な資産クラスとの比較は下記の通り。
これを見る限り
リスクは日本国債並み に抑えつつ、
リターンは株式並にしっかりとれる ことが分かります。
リスクは比較的低く、資産形成に最適なファンドであることがこのデータで分かりますね。
なお、このデータは2017年11月1日~2018年10月31日である点に注意です。
当然期間が違えば結果は違ってくると思うのでコロナショックでの値動きは要注目だと思います。
構成銘柄
VYMの構成銘柄は下記の通り。
おそらく高配当株投資家であれば一度は聞いたことがある銘柄が多いと思います。
VYM一つでこれらの銘柄に分散投資できるのですから大変便利です。
上位10社の合計でも30%もなく、十分に分散していることが分かります。
セクターごとの比率は以下のようになります。
この時注目したいのは 景気敏感なセクターと景気にあまり関係がないセクターの比率です。
ヘルスケア、消費財、公益、電気通信あたりは景気にあまり関係ないセクターかと思いますが
全部合わせると約45%となる半分を占めます。
これは全体の半分は景気に影響されにくい銘柄で構成されていることになり、比較的不景気にも強いETFと言えるでしょう。
配当金推移
2010年からのVYM配当金実績です。
特徴として
- 徐々に増配傾向
- 12月は配当金が多い
増配傾向を見るには年ごとの配当金実績をみるとよく分かります。
年あたり平均増配率は約15%です。
2010年と2019年を比較すると配当金は約3倍近くまで成長しています。
さすが高配当ETFなだけありますね!
今年はコロナショックがあったので、もしかしたら配当金は下がるかもしれませんが
今後注目したいと思います。
なお、分配金が12月が多くなる原因は
ETFとして保有している銘柄の配当金は4半期ごとに分配され
ETFとして売却した株式のキャピタルゲインは12月に分配を原則としているためです。
上記から考えるに12月に配当金が増えるのは当然の結果でしょう。
VYM株価チャート
ヤフーファイナンス(海外版)からとってきました。
見事なまでの右肩上がりですね。
ここから見ても高配当株にありがちな
株価は横ばいで配当金利率は高い という銘柄とは違うということが分かります。
年ごとのトータルリターンを見てみましょう。
リーマンショックがあった2008年、クリスマス急落があった2018年は赤字ですが、
それ以外ではトータルリターンはプラス!
これまでの実績はかなり好調と言えるのではないでしょうか。
VYMの配当利回り
VYMの配当利回りは以下の通り。
VYMの株価と配当利回りの推移
年 | 株価 | 年間配当金 | 利率(%) |
---|---|---|---|
2019年 | $93.43 | $2.842 | 3.64% |
2018年 | $77.99 | $2.649 | 3.09% |
2017年 | $85.63 | $2.401 | 3.17% |
2016年 | $75.77 | $2.206 | 3.30% |
2015年 | $66.75 | $2.149 | 3.13% |
平均 | $79.91 | $2.45 | 3.27% |
利率は3%程度で安定しており、高配当株としては少し物足りない利回り。
しかし株価の成長も同時に期待できる銘柄であり、配当+株価の値上がりのトータルで見たリターンは高い水準にある。
FIRE(早期リタイヤ)に必要な投資額
高配当株を購入している方はFIRE(早期リタイヤ)を目指して購入している方も多いはず。
現状VYMの利回りは3%であることを考慮すると年300万の配当を得るには
1億円ほど必要です。
普通の人にはそんなの無理~という金額ですので、やはりこれだけでFIREを成し遂げるには相当な元本が必要です。
VYMは非常に安定した運用をしており、投資価値は十分にありますがキャピタルゲインが狙える分利回りは高配当株としては少し低めかと思います。
インカムゲインもキャピタルゲインも両方欲しいという欲張りな方にはうってつけの銘柄です。
VYM投資に適した証券会社
VYMの投資に適した証券会社について考えてみましょう。
適した証券会社とは何でしょうか?
当たり前ですがどの証券会社で買ってもVYMという銘柄の値動きや配当は変わりません。
よって、如何に安くVYMを購入・所有ができるかが全てであると思います。
日本でVYMが購入できるのは SBI証券 楽天証券 マネックス証券 DMM株 これらのネット証券で比較します。
証券会社 | 売買手数料 | 為替手数料(1ドル当たり) | 配当金ドル受け取り |
---|---|---|---|
SBI証券 | 0.45% | 25銭 (住信SBIネット銀行経由で4銭) | 可能 |
楽天証券 | 0.45% | 25銭 | 可能 |
マネックス証券 | 0.45% | 0銭(キャンペーン継続中) | 可能 |
DMM株 | 0 | 25銭 | 出来ない (1円/ドルで 強制円決済) |
各社の手数料を表にまとめると上記の通り。
- SBI証券は住信SBIネット銀行経由で外貨を購入すると4銭/ドルで取引可能
- 楽天証券は特に特筆事項なし
- マネックス証券は現在も続いている為替手数料無料のキャンペーンのおかげで、他よりも安くドルを購入できる
- DMM株は売買手数料が無料である反面、配当金が出るたびに1円/ドルで円に両替される
手数料の率だけだと分かりにくいので具体例を用いてシミュレーションします。
VYMの株価$80で100株を購入し、保有する際に
必要な手数料を比較
通貨は円換算する。(1$=110円と仮定)
VYMの年間配当は2.84ドルと仮定
上記条件での手数料
証券会社 | 売買手数料 | 為替手数料(1ドル当たり) | 配当金ドル受け取り | 1年目 合計 |
---|---|---|---|---|
SBI証券 | 3,960円 | 2,000円 (住信SBIネット銀行経由で 320円) | 0円 (配当金をドルのまま受け取るため手数料なし) | 5,960円 (住信SBIネット銀行経由 4,280円) |
楽天証券 | 3,960円 | 2,000 | 0円 (配当金をドルのまま受け取るため手数料なし) | 5,960円 |
マネックス証券 | 3,960円 | 0円 | 0円 (配当金をドルのまま受け取るため手数料なし) | 3,960円 |
DMM株 | 0円 | 2,000円 | 284円 | 2,284円 |
以上から1年間の保有であれば DMM株で持つのが一番手数料が安い!という結果になります。
でもここで考えて下さい。
これだけ安定した利回りを運んでくれるVYM 長期保有する方は多いと思います。
DMM株では毎年配当金に対し284円為替手数料が掛かりますが、他の証券会社は掛かりません。
計算をしてみるとマネックス証券だと約7年で手数料は逆転しDMM株の方が割高に
他の証券会社でも14年以上保有するなら手数料が逆転しDMM株で所有したほうが高くなります。
証券会社 | 手数料合計 1年目 | 手数料合計 | ||
---|---|---|---|---|
2年目 | 7年目 | 14年目 | ||
SBI証券 | 5,960円 (住信SBI経由で4,280円) | 5,960円 (住信SBIネット銀行経由 4,280円) | 5,960円 (住信SBIネット銀行経由 4,280円) | 5,960円 (住信SBIネット銀行経由 4,280円) |
楽天証券 | 5,960円 | 5,960円 | 5,960円 | 5,960円 |
マネックス証券 | 3,960円 | 3,960円 | 3,960円 | 3,960円 |
DMM株 | 2,284円 | 2,568円 | 3,988円 | 5,976円 |
以上から結論が出ました。
- 長期保有かつ配当金目当ての銘柄はマネックス証券で取引すべし
- 短期保有または配当金少額の銘柄はDMM株で取引すべし
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