2021/7/5~マネックス証券から1株単位での端株(マネックス証券ではワン株という名称)の購入手数料を0円にすると発表されました。
これまで1株単位での購入については手数料が高いため、当ブログではSBIネオモバイル証券の利用をおすすめしてきました。

しかし、マネックス証券が上位互換になってしまったのでSBIネオモバイル証券のメリットはかなり限定的になってしまいました。
この点についてアップデートしていきます。
色々と考えてみるとマネックス証券のワン株購入手数料無料にはかなりのメリットがあると思いますので、そのメリットについて考察していきたいと思います。
1株単位での手数料一覧(大手ネット証券)
まず現状の大手ネット証券での1株単位での手数料についてまとめます。
マネックス証券さんのHPによくまとまっていたので引用します。
会社 | マネックス証券 (改定前) | auカブコム 証券 | SBI証券 | 松井証券 | 楽天証券 |
---|---|---|---|---|---|
手数料率 (税込) | 約定金額の0.5%(税込:0.55%) | 0.50% | 0.55% | 買付:取扱いなし 売却:0.55% | 買取請求のみ |
最低手数料 (税込) | (最低手数料48円(税込:52円)) | 52円 | 55円 | ー |
出典:マネックス証券
大手証券会社では、最低手数料が設定されています。
これは1銘柄買うと安くても50円は手数料が掛かりますよということです。
1銘柄500円でも50円、400円でも50円。
このように手数料率は0.5%ですが、最低手数料が設定されているため、銘柄数・取引数を増やせば増やすほど、1銘柄あたり1取引ごとに50円以上が必ず手数料として徴収される仕組みになっています。
一方で現在大手ネット証券では100株単位での手数料はかなり割安となっていて、100万円までは無料で取引できる証券会社も増えてきています。
なのに1株単位での投資では投資額の割に手数料が高く掛かっていました。
分散投資がしたくて1株単位の投資をしているのに、1取引ごとにいちいち手数料を取られていてはなんか損した気分になります。
1株単位での手数料一覧(その他証券)
そこで登場しているのが1株単位での投資に特化した証券会社・サービスです。
1株単位での投資に特化した手数料体系で上記大手ネット証券と差別化を図っていました。
大手ネット証券で設定されていた最低手数料が設定されていないのが特徴です。
会社 | SBIネオモバイル 証券 | LINE証券 | CONNECT | SMBC日興証券 フロッギー |
---|---|---|---|---|
手数料率 (税込) | 月50万円まで200円 で取引し放題 買付:定額制 | 銘柄により 0.2%~0.5% | 買付、売却 共に0.50% | 100万円以下の注文 買付:無料 |
最低手数料 (税込) | なし | なし | なし | なし |
上記証券会社・サービスを使用することで少しは投資がしやすくなりました。
最低手数料がないため、大手ネット証券で購入するよりは安価な手数料で済むものの、完全無料で取引できるまでは至らず。
少額での1株単位での取引にはどうやっても手数料が掛かってしまうのが難点でした。
マネックス証券のワン株手数料改定(2021/7/5~)
ここまでを踏まえた上でマネックス証券のワン株手数料の改定内容を見てみます。
変更前 | 変更後 | |
---|---|---|
買付 | 約定金額の0.5%(税込:0.55%) (最低手数料48円(税込:52円)) | 無料(0円) |
売却 | 約定金額の0.5%(税込:0.55%)(最低手数料48円(税込:52円)) ※売却手数料は変更なし |
買付のみではありますが、最低手数料も含めて完全無料となりました。
他のどの証券と比較してもアドバンテージの高い、大きな改定になりました。
マネックス証券のワン株手数料無料化メリット
今回のマネックス証券のワン株手数料無料化は手数料にとどまらない大きなメリットがあります。
1.NISA口座でも使用できる
1株単位での投資に特化した証券会社・サービスではNISA口座に対応したサービスが少なかったのが問題点でした。
下記のようにSBIネオモバイル証券、LINE証券ではそもそもNISA口座に対応していません。
会社 | マネックス証券 | SBIネオモバイル 証券 | LINE証券 | CONNECT | SMBC日興証券 フロッギー |
---|---|---|---|---|---|
NISA対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 | 対応 | 対応 |
対応しているCONNECTについてもNISA口座でもしっかりと通常通りの手数料が掛かります。
マネックス証券のワン株投資ではもちろんNISA口座でも買付手数料無料で購入できます。
2.貸株も利用できる
さらに貸株の対応状況を見てみると以下のようになります。
会社 | マネックス証券 | SBIネオモバイル 証券 | LINE証券 | CONNECT | SMBC日興証券 フロッギー |
---|---|---|---|---|---|
NISA対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
貸株とは保有している株式を証券会社に貸し出すことで金利収入を得ることができるサービスです。
1株投資に特化した上記証券会社・サービスでは貸株に対応しておらず、この中では唯一マネックス証券のみが対応しています。
3.国内株式出庫手数料無料
めでたく1株単位での取引を行い、いざ売却するときに高い手数料を払うのは嫌という方にも朗報です。
マネックス証券では現物株式の取引手数料としては下記の費用が掛かります。
大手証券会社が100万円以下ゼロ円となっているところも多い中、少額でもしっかりと手数料を取られます。
1注文の約定金額 | 手数料 | |
---|---|---|
マネックス証券トレーダー証券 スマートフォン | ||
10万円以下 | 100円(税込:110円) | |
10万円超 20万円以下 | 180円(税込:198円) | |
20万円超 30万円以下 | 250円(税込:275円) | |
30万円超 40万円以下 | 350円(税込:385円) | |
40万円超 50万円以下 | 450円(税込:495円) | |
50万円超 100万円以下 | 成行:1,000円(税込:1,100円) 指値:1,500円(税込:1,650円) | 約定金額の0.1%(税込:0.11%) |
100万円超 | 成行:約定金額の0.1%(税込:0.11%) 指値:約定金額の0.15%(税込:0.165%) |
しかし、マネックス証券では国内株式の他証券への出庫手数料は無料となっています。
100株に到達した株式は他の証券会社に出庫することで、より安い手数料で売却することが可能となります。
株式の移管 (証券保管振替機構を通じた口座振替) | 無料(0円) |
---|
買付はマネックス証券でちょっとずつ、100株溜まったら他の証券に手数料無料で移管することで
安い手数料で売却することも可能となります。
4.株主としての権利を獲得できる
たとえ1株保有であっても立派な株主。
株主名簿に載ることで長期保有認定され、株主優待で得られるサービス券等がパワーアップしたりすることもあるため、株主としての権利を獲得できるかどうかも大きなポイントです。
会社 | マネックス証券 | SBIネオモバイル 証券 | LINE証券 | CONNECT | SMBC日興証券 フロッギー |
---|---|---|---|---|---|
株主としての権利 | 取れる | 取れる | 取れる | 取れる | 取れない |
上記サービスの中で唯一SMBCフロッギーのみ株主としての権利を獲得出来ません。
名義は証券会社のままのため保有期間として加算されません。(配当金は証券会社から貰えます)
個人的にはここはSMBCフロッギーの最大のデメリットだと思います。
5.投資しないときは完全に無料
会社 | マネックス証券 | SBIネオモバイル 証券 | LINE証券 | CONNECT | SMBC日興証券 フロッギー |
---|---|---|---|---|---|
投資しない場合の費用 | 0円 | 220円(税込) (Tポイント 200ポイント付与) | 0円 | 0円 | 0円 |
上記なかでSBIネオモバイル証券のみ投資しない場合も手数料220円が毎月掛かります。
前月までに休止の申請をすることは可能ですが、のがした場合はその月に休止しても手数料は掛かってしまいます。
この辺りがSBIネオモバイル証券のデメリットでありましたが、マネックス証券では当然月額手数料は掛かりません。
6.単元株(100株)単位で購入する際も手数料無料で買付できる
100株単位で100万円を超えるような銘柄を買い付ける場合、他の証券会社ではどうしても手数料がかかってしまいます。
しかし、マネックス証券のワン株を使い100株の注文を分割することで手数料無料で買付を行うことが出来ます。
例えば レーザーテック(6920)を100株買付る場合
会社 | マネックス証券 (ワン株利用) | auカブコム 証券 | SBI証券 | 松井証券 | 楽天証券 |
---|---|---|---|---|---|
手数料 (税込) | 0円 (50株ずつ2回買付) | 約2,250円 | 1,718円 | 3,100円 | 3,300円 |
ワン株の買付手数料無料は金額の上限がありません。
つまり、高額な株を買付する際にも、他の証券会社では手数料がかかるのにマネックス証券で敢えてワン株で複数回買付することで手数料無料で100株をゲットすることが出来ます。
少額積立はもちろんのこと、100株買いたい場合にも有効な方法だと思います。
(2回以上に分けることになるので抵抗がなければという前提です)
マネックス証券のワン株手数料無料化デメリット
一方でデメリットは下記になります。
1.売却はこれまで通り手数料が必要
残念ながら、売却では手数料がこれまで通り発生します。
売却したい場合にはSBIネオモバイル証券に移管して売却するか、100株にしてから売却するか等予め決めておく必要がありそうです。
2.約定タイミングが後場寄付のみ
約定タイミングを気にされる方もいると思うのでタイミングが後場寄付のみというのはデメリットかもしれません。
なにか前日にプラスの材料が出ても、前場の寄付で買うことは出来ず、株価が上がりきった後場でしか買えないというのはデメリットですね。
とはいえ、そこまで大きなデメリットでは無いと思いますので、特に問題ないよという方も多いと思います。
他にはデメリットは思いつきません。
マネックス証券のワン株手数料無料化は素晴らしいサービスだと思います。
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