金融庁も警告!毎月分配型投資信託購入のデメリットを解説 ~具体例あり~

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本記事では悪名高き毎月分配型投資信託についてお話します。

実は私も投資の知識が全く無かった頃、買ってしまった経験があります。その銘柄の価格がどうなったのか、また分配金はどうなったのかということについてお話していきたいと思います。

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購入するまでの流れ あまり知識なく親の紹介で銀行の窓口へ

社会人の経験もそこそこに、資産運用すべきという頭は私にもありました。でも投資という知識は全く無かった。それが騙されるきっかけになりました。

親から紹介を受け、銀行の窓口で投資信託を買うことになったのです。

その際購入した商品がこちら オーストラリア公社債ファンド 今もあります。

これを銀行の窓口で買いました(笑) ほんと馬鹿でした。

 

公社債って安全な響きですよね。だって債権ってお金を貸して、利子を付けて返してもらう。

利子分は貸した相手が破綻しない限り儲かるビジネスなんです。

それもオーストラリア公社債ということはほぼ国債で構成されています。これは安全!

なんて甘い言葉に乗った私が馬鹿でした。 分析していきますね。

オーストラリア公社債ファンドのデータ ①高い手数料

なぜかってこのすさまじい手数料を見て下さい。

購入時手数料 2.2%

消費税よりは安いですね(笑) とか言ってる場合じゃありません!!!

今ネット証券で買える投資信託はほとんどが無料です。

このオーストラリア公社債ファンドも楽天証券で買えば手数料無料で購入することが可能です。

でもネット証券と違って銀行の窓口はそんな安い手数料で買わせてもらえません。

当然のように 上限いっぱいの手数料を取ります。(この場合は2.2%)

 

この手数料は例えば50万円分買っても1.1万円は手数料でいきなりマイナスされるという事です。

投資の利回りは年せいぜい5~7%ですよ。しかもこれは株式の場合で一般に債権は利回りもっと低いです。

 

ちなみに私が買った時はこの投資信託 購入時手数料3%でした。

さすがにぼったくり過ぎたので下げたのだと思います。

 

続いて信託報酬手数料です。こちらは投資信託を持っている期間毎年取られてしまう手数料です。

年1.54%

お…おそろしや。多分債権で得た利回りの半分くらいは手数料でもってかれますね。ほぼ毎年。

 

とこれだけでも今ならぜっっっっったい買わないですが、当時の私は知識がないので買っちゃったんですよね。

 

オーストラリア公社債ファンド ②下がり続ける基準価額

投資信託として肝心の基準価格の推移ですが散々たる有様です。

以下を御覧ください。

 

オレンジが基準価格 青が分配金再投資した場合の基準価格です。

上がっていたのは2013年まででそれ以降は配当金込で横ばい 基準価格は下がり続けているのが分かります。

 

毎月分配型投資信託の価格推移って見事に同じ形してます。

毎月分配型投資信託買おうかな~なんて思っている人がいたらまずチャート見るべきです。

長期投資すればするほど損をするチャートです。

毎年高い手数料を払って分配金で運用資金を出金しているのですから当然です。

 

オーストラリア公社債ファンド ③下がり続ける分配金

さて、頼みの毎月の分配金ですが、以下のような推移です。

最初は毎月105円あったのがみるみる下がっていき、今は40円多分まだ下がるでしょう。

毎月分配型投資信託の多くが上記のように当初の分配金を維持できません。

なぜ維持できないか考えたことはありますか?

原因は毎月分配金を出すことで投資信託の資産が下がり続けているためです。

 

投資信託は1円でも運用資金があれば続けられるわけではありません。

投資家に約束した比率で投資を続けるためにはある一定の金額が絶対に必要なんです。

もしもその絶対に必要な金額を資産額が下回ってしまったら?それは早期償還と言って

投資家に全ての資産を返却して投資信託を終えることになります。

 

毎月分配型投資信託は毎月運用資金を出金して行ってしまうためこの資産が下がり続けるので、

当初約束した分配金を支払うことがだんだん難しくなるのです。

毎月分配型投資信託に投資してはいけない理由

ここまでで理解いただけたと思いますが、まとめます。

  1. 購入時に2~3%という高い手数料を金融機関に支払い
  2. 持っているだけで2%前後の高い信託報酬手数料を支払い
  3. 定期的に出る分配金によって投資元本が削られるので資産額と基準価格が継続的に下落
  4. 頼みの綱の分配金までも段々と減っていく

こんな投資なんです。だからみんなやらない方が良いと言うんです。

そして毎月分配型投資信託が生き延びるには新規でお金を出してくれるお客さんを探す以外に道はありません。だから販売店には高い報酬を払って契約者を集めようとします。その分投資信託の手数料は高くせざるを得ません。

こういうモデルですね。金融庁も毎月分配型投資信託を売ることについて、懸念を表明しています。

 

かくいう私も買ってしまった一人です。幸いにも分配金+売却価格では約10%のプラスにはなりました。でも運用期間2010~2019年の約10年間でなので年利に換算すれば1%程度。

いくら債権でもここまで低くないですよ。オーストラリア公社債の利回り。失われた利益は全て金融機関の儲けに消えました。

 

注意点 毎月分配ETFも同じなのか?

最後にこれを言っておかないと混乱する方がいるといけないので書いておきます。

ここまで説明して 毎月分配の商品全てが駄目と思われる方いれば それは間違いです!と言っておかないといけません。

海外の債権ETFを中心に毎月配当金が出るETF(投資信託が上場したもの)は数多く存在します。

それらは悪なのでしょうか?そして上記投資信託と違う点はどこでしょうか。

 

投資信託とETFの出す配当金には決定的な違いがあります。

それは投資信託の分配金は元本部分(拠出した人のお金)を分配金として出すことが出来るが

ETFでは元本部分を分配金として出すことは出来ない仕組みである という事です。

つまりETFでの分配金は必ず運用して得られた利益から出ます。

 

毎月分配型投資信託がなぜ駄目かといえば、毎月分配されるかなのではなく、分配金を捻出するために投資家が出したお金(元本)の部分まで分配金にまわしてしまうからなのです。

 

なので結論を言いますと

毎月分配のETFは利益をもとに配当金を出す だから問題なし

毎月分配型投資信託は利益は以外からも分配金を出す だから資産運用に適さない

 

これが結論です。

金融機関の売る商品にはこうした罠商品がたくさんあります。

これらが本当にお得なのか、将来に期待が持てる仕組みなのか?は常に気を配って購入したいですね。

皆様もよい投資ライフを。

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